お知らせ
「歯茎が腫れて痛い」
「歯茎に白いできものができた」
「何度も同じ場所が腫れる」
このような症状があると、 「歯周病なのか」 「自然に治るのか」 「すぐ歯医者へ行くべきなのか」と不安になるのではないでしょうか。歯茎の腫れは、磨き残しによる歯肉炎だけでなく、歯周病、歯の根の感染、親知らずの炎症、歯の根の破折、薬やホルモンバランスの影響など、さまざまな原因によって起こります。そして、1度腫れが引いても、感染源が残っていると再発することがあるため、自己判断で放置しないことが大切です。歯茎が腫れる原因、症状から考えられる病気、歯科医院で行う検査・治療について、説明していきます。
歯茎が腫れる原因には主に6つの原因があります。
①まず考えられるのは歯周病です。歯周病は成人では罹患率がとても高く多くの方の腫れの原因になっています。
歯周病の場合にはまず、レントゲンを撮影したり歯茎の歯周ポケットと呼ばれる部位の深さの測定をさせて頂き、重症度に合わせて歯周病の治療を行っていきます。具体的にはブラッシング指導、スケーリング(歯石取り)、ルートプレーニング(歯の側面を綺麗にしていく)、歯周ポケット内の洗浄、重症な場合には歯周外科治療や歯周組織再生療法を行い、その後定期的なメンテナンスへと移行していきます。
②次に考えられる原因は根尖性歯周炎といった歯の根っこの病気です。これは神経を抜いた歯で起こり、歯の根っこあたりが部分的に腫れている、噛むと痛いといった症状の時に当てはまります。
根尖性歯周炎の場合には、レントゲンを撮影させて頂き、原因の歯を特定していきます。この場合には根管治療といって歯の根っこの感染を取り除くための治療をしていきます。また膿がたまっている場合には切開をしたり、歯根端切除術、意図的再植術、といった外科的な治療方法もあります。また歯を残すのが難しい場合には抜歯することもあります。
③20歳~30歳代の方で多い原因は親知らずの腫れです。
これは智歯周囲炎といって親知らず周りの歯茎が腫れて、口が開けにくくなったりしている場合に良く当てはまります。治療はまずは炎症を取るために、周囲の洗浄や噛み合わせの調整を行い、必要に応じて抗菌薬・鎮痛薬を処方します。そして炎症が落ち着いた後には親知らずの抜歯を行います。
④転んだり、何かに歯をぶつけたといった外傷の後に歯茎が腫れてくると歯根破折といって歯が根っこのところで折れている可能性があります。
この場合の治療法は、まず折れてしまった歯の被せ物や土台を外してレントゲン等でどこで折れているのかを確認します。そして破折部分に応じた保存治療、一部の根だけを取り除く処置等でも保存が難しい場合には歯を抜かないといけないことになります。
⑤妊婦さんや特定のお薬を飲まれている方に見られるのは歯肉増殖症といって歯茎がぼこぼことなる状態です。原因はお薬の副作用やホルモンバランスの変化です。
この場合には基本的には歯周病の治療と同じく、ブラッシング指導や歯石除去、専門的なクリーニングを行い、お薬が原因のであれば処方医との連携をして、歯茎の腫れが引ききらない場合には必要に応じた歯肉切除を検討していきます。
⑥最後に頻度は少ないですが、すぐに対応が必要なのが腫瘍(口腔がんやエプーリス)による歯茎の腫れです。
腫瘍の診断には視診・触診、レントゲン検査等を用いて検査させて頂きます。そのうえで良性の腫瘍であれば病変の切除、悪性のものやサイズの大きな腫瘍の場合には、病理組織検査等が必要となりますので専門医療機関(口腔外科のある大学病院)への紹介をさせて頂きます。